カンニングからカンニングへ送られた言葉
― 『忘れない』なんて保障はできない
でもこの季節には、必ず君を思い出すよ ―
皆さんは『カンニング竹山』をご存知でしょうか
いわゆる『自虐ネタ』を持ち味とするピン芸人の名
知っていますよね
では知っている方にお聞きします
このカンニング竹山、本名 竹山 降範(たけやま たかのり)が一年前、『カンニング』というコンビで芸能活動をしていたことを覚えているでしょうか
彼の隣に立っていた、線の細い男性のことを覚えているでしょうか
彼の名前は中島 忠幸(なかしま ただゆき)
一年前の12月20日、白血病と戦いながらも亡くなった、彼の唯一無二の相方であり親友です
テレビでニュースをやっていたときのことが、今でも頭の中にまざまざと思い浮かびます
まるでつい昨日まで、彼がテレビの中で笑っているような錯覚を覚えるほどに
死なないでほしいと願いました
またあの笑いを届けてほしいと望みました
しかし時は残酷です
時間は彼を置き去りにし、もうこんなに経ってしまいました
今 竹山さんは、彼とともにつけた『カンニング』という名前でテレビに出ています
ところでこの『カンニング』の由来を知っているでしょうか
これはある一人の男の見た夢から来ています
『なんか俺達がさ、なんかでっかいホールかなんかでワーって出てきたらね、カンニングーって紹介されて出てきたのよ』
『そしたら客がワーって沸いたのよ。だから“カンニング”がいいんじゃねぇ?』
夢を見た男とは、誰であろう、中島さんでした
夢はいつか現実になる
たとえそれがありえないだろう出来事だったとしても
理想は現実にはならない
なぜなら、理想と口にしている限り行動に移されることはないから
行動しないものが臆病者と呼ばれる
行動したものが勇者と呼ばれる
友の遺志を継いだ男は、今日も舞台に上がる
その背中に、友の夢を背負いながら・・・
あなたは彼を臆病者だと思いますか?
それとも勇者と思うのでしょうか
戦い、強く果てた、病と言う名の戦場の勇者に
魂の冥福を祈って・・・
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